2017年04月10日

舌小帯短縮症②

舌小帯短縮症
わが国では戦後しばらくの間、新生児および乳児の舌小帯短縮症は治療の対象とされてきましたが、近代医学の発展と共にその根拠が薄れ、舌小帯の手術は行われなくなりました。
ところが、1980 年代以後、母乳育児が復活するようになると、一部の医師から舌小帯短縮症と哺乳障害の関連を指摘して早期の手術を推奨する意見が出され、子育てや医療の現場で様々な波紋が広がりました。
 
(1) 幼児期前半
歯科領域では舌を出すとハート型になる舌小帯短縮症は手術の適応とされて
きましたが、言語治療の統計研究の結果や摂食機能の発達完了期が2.5〜3歳であることを考えると、この時期での手術の必要性はないと言えます。
(2) 幼児期後半
幼児期は構音能力が発達する時期なので、舌小帯短縮症があって構音障害を認
める場合でも、経過観察するか状況によって3歳以後に言語治療を行いますが、手術の必然性はありません。構音能力の発達完了期の5歳時になお構音障害がある場合は手術の必要性があるか否かを判断します。
4〜5歳で食片をこぼすといった摂食機能障害がある場合、障害の程度と患児
の心理的状況によって手術が必要か否かを判断します。
ただし、舌小帯短縮症による機能障害(構音障害、摂食機能障害)がいじめや
劣等感などの原因になっていると判断される場合には比較的早期(3〜4歳)に手術の検討が必要になる場合もあります。

たとえ機能障害が認められても、実際には舌の発育と共に舌小帯は変化し
て機能障害が改善する可能性があります。また、早期の形成術は瘢痕化する危険性もありますし、低年齢の手術は子どもの身体に大きな負担となります。
 舌小帯短縮症による機能障害は、特別な場合を除き、3歳以降の機能訓練や構音治療による対応で良く、手術の必要性があるか否かを4〜5歳以降に判断しても問題はないと考えられます。
posted by 目白歯科矯正歯科 at 14:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | 更新情報をチェックする
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